この記事では学生の視線から見た就活の実態を書いていく。
いわゆるスケジュールなどはネット上に多くの情報が掲載されているため、実際の学生の声や姿を多く書いていこうと思う。
学生は大手企業に行きたがる、と俗には言われているが、実際に大手企業を志望するのはどのくらいであろうか。
以下はマイナビが公表しているデータであるが、16年卒の学生であればおおよそ4〜5割の学生が大手企業を志向していることが窺える。
ポイントとしては、
ことである。すなわち、「理系、男性、国公立、大都市」を満たす学生ほど大手志向が強いということである。
大手企業であれば経団連に加入している企業が多い。
経団連に加入している企業であれば、2017年卒の場合は3月に説明会解禁、6月に面接スタートというスケジュールになった。
スケジュールは2016年卒から前倒しとなり、今後も変動する可能性があると言える。
しかし上記のルールに従って採用活動を行う企業はあまりなく、
多くの企業が前倒しするスケジュールで採用活動を行っている。
公式の説明会が開始になるのは3月だが、その前からOB/OG訪問などの形を用いてすでに囲い込みが始まっている。
さらに下記のインターンシップのシステムを用いて3年生の夏や冬から優秀な学生の囲い込みは始まるのだ。
筆者は東京の国公立大学であるが、冬休み頃から就活のムードは濃くなり始め、
3月にならずして情報集めに奔走する人が多く見られた。
また内々定も6月を待たずして出される場合が多い。
面接に当たるような企業からのアプローチもあるのだが、は採用活動とは呼ばれずに俗に「食事会」「相談会」などど称される。
しかし内容は面接とほぼ同じものとなっており、これをもとに内々定が出される仕組みである。
また外資系企業の場合は上記のルールに縛られないため、3年生の夏や秋から内定を出す企業もある。
筆者の周りでは3年生の夏の段階でひとまず外資系企業に対して就活を行い、日系企業を受ける前の滑り止めとしている学生が多かった。
しかし実際は外資系企業は採用枠が1000名ほどと非常に少ないため、
滑り止めとして機能しない学生も大勢いる。
大手企業の多くは3年の夏や冬に3〜5日のインターンシップを行う。
この活動は「採用活動と関係がありません」と但し書きがされていることが多いが、実際にそのようなことはありえない。
この時に目をつけられた学生はその後も企業から連絡があり、囲い込みされることになる。
そのため学生は夏、もしくは冬にインターンの獲得に躍起となる。
就活に熱心な学生となれば3年生の夏は企業のインターンで埋まっているという人もある。
以下のサイトではこのようなスケジュールが紹介されている。
1~2月 インターンシップによる採用母集団の形成
3~4月 会社説明会による採用母集団の形成/ES・各種テストによる選考開始
5月 一部の会社が大学を選別した上で「座談会形式」の選考開始/インターンシップ参加者に対する「早期」選考開始
6月 本選考開始
http://toyokeizai.net/articles/-/94645?page=3
大企業の選考基準として多く用いられるのがエントリーシート(ES)、Webテスト、面接とグループディスカッションである。
エントリーシートでは400字の記述などが多く、たまに1000字などの長いものがある。
テーマは「応募理由」や「将来の夢」「自己アピール」などありきたりな場合が多い。
合格するESの書き方なるものが巷には溢れているが、正直そのようなノウハウがとても効果的であるという話は聞いたことがない。
ESの段階で学歴フィルターがかかり、学歴が高い場合は無条件でパス、低い場合はエントリーシート次第となる場合も多いようである。
WebテストはSPIがメジャーであるが、玉手箱などの他のものもある。
自身のパソコンから受けられる場合もあるが、テストセンターと呼ばれる場所に出向いてテストを受ける場合もある。
自身のパソコンからだと本人が受けている保証はできず、実際にWebテストを優秀な友人に代わりに解いてもらうケースも見られる。
面接は3〜5回ほど行われる場合が多い。
質問内容は比較的ワンパターンの場合が多く、「学生時代に頑張ったこと」などが聞かれる場合が多いようである。
1対1で行われる場合、集団で行われる場合が多い。
また最近増えてきているのがグループディスカッションである。
グループディスカッションとは一つのお題が企業側から提示され、学生が集団で意見をまとめ上げるというもの。
コミュニケーション能力などが図られる場合が多いが、時間内に十分なアピールができずに落ちる場合もよくある。
学生側の対策としては、
となっている場合が多い。
■ 参考文献